コロナ自粛を経て舞台にハマったオタクの備忘録。

これまで観た舞台の感想を書き綴ります。2.5が好き。

にっかり青江単騎出陣 参戦雑記。

こんにちは。感動興奮冷めやらぬ参戦後夜。

この記事をいつ公開するのか未だ不明瞭ですが、とりあえず忘れないうちに色々と書き記しておこうと筆を取った次第。皆様いかがお過ごしでしょうか?

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さて、今回は私にとって初現地!初生観劇!となった「にっかり青江単騎出陣」についてつらつらと感想や思い等綴っていきたいと思います。

写真は入場前に撮影したもの。看板も

何もなかったので全く現地感が出ないのはご愛嬌。

※後述

私が参加していたのは新潟初日!荒木さんがTwitterにてとても嬉しい事を書いてくださってました…!貴重な経験をさせていただいたのだなぁと感謝の思いでいっぱいです。

https://twitter.com/araki_hiro0614/status/1389557048744968194?s=21

 

当選した席は4階席(?)の最後列ど真ん中。後ろにも上にも誰もいないのであまり気を使う事も無く、遮るものも無く、個人的には良席でした!

換気の空調が近いため常に冷たい風が頬を撫で、その風がにっかり青江の幽霊を彷彿とさせるようでした。

上演前に流れている曲も暗くじっとりとした音楽で、舞台の雰囲気を作り出すには十分な迫力です。

舞台セットもこの為に買った新品のオペラグラスでねっとりと観察し、上演前から気持ちも高まります!(舞台の横幅縦幅奥行きは会場毎に違うはずなのにどうやって毎公演セッティングしているんだろう🤔と驚き通り越して尊敬。時期が時期だったらそう言う面でも他県の公演を見たかったですね…!)

 

そしていよいよ舞台の幕が上がります。

舞台を見守るように佇んでいた女の霊が消え、にっかり青江が登場。

荒木さん演じる青江は妖艶で美しい。これに尽きる。髪をさらい、鞘を撫で、刃をなぞる。その一挙手一投足を釘付けになり、夢中になって追った。

刀を振った瞬間の一閃の煌めきは照明を反射して天井に、壁に、床にその色を映し出しとても幻想的だった。

 

※これ以降ネタバレを含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初はにっかり青江の名乗り。

ゆったりと歩いて登場する。動くたびに青江の白い着物を留めている緑のブローチがキラッと照明に反射して光ってとても印象的でした。

いつもの刀帳名乗りのが終わると日替わり(会場替わり)へ。その地で有名な食べ物やその地にまつわる武将が登場したりする…のだと思う。

青江が地元のことを話していると思うと不思議な感覚〜。

 

次はにっかり青江による「講談」。

少し話は変わりますが、私「歌合乱舞狂乱2019」が刀ミュ公演の中で一番好きなのです。そんな歌合の中でも「にっかり青江による講談」が大好きなんですよね。

なので公演中釈台と張り扇が出てきた瞬間大興奮でした。あのにっかり青江の講談をついに生で聞けるのか…!と。

荒木さん、やはり講談がとてもお上手です。小さな動きと喋りだけでも世界に引き込まれてしまい、お芝居ってすごいな〜と改めて実感。(お芝居に関してはこの後もっと驚かされることがあるとこの時の私は露知らず…)

講談の内容は「三百年の子守唄」のお話。

講談の中で三百年のメンバー全員が登場する。物吉くんかわいいかわいい♡♡と思っていたら後半が地獄でした。かわいい子になんて酷い思いを…物吉くんの笑顔が痛かったです。この辺絶対に泣くのでハンカチは必須。

私ミュは足湯程度にしか沼に浸っていなかったので、実は三百年も未履修…!もう、ほんとに、これが痛い……!三百年見てる人は講談を聞いていて私よりもっともっとワクワクしたんじゃないかな?これからにっかり青江単騎を観劇して120%楽しみたい人は「三百年の子守唄」を履修しておくことをオススメします。

 

続くは「修行出発前夜」

審神者と青江の会話を聞きながら、地味に生で審神者の声を聞けた事が嬉しかった私。審神者の次は三日月始め本丸の刀達に出立前の挨拶へ…

そこにはミュ本丸の刀が全員いた。心覚までみんないて驚き。"いた"というのは勿論比喩だけれど、それでもそこにいると感じさせる青江の、荒木さんの会話の間。役者ってすごいなあ…。

 

続いて「手拍子曲」

私なりの解釈としては声を出さないコーレス。手拍子や簡単な振り付けで会場が一つになる瞬間。

会場の照明もこの時は全面が点き、青江もとい荒木さんにも我々の顔がよく見えているんだろうなぁと思いながら手拍子していました。すごく楽しそうに笑っていらっしゃったのが印象的。

やっぱり会場全体で一つになって作り出す空気感はすごく気持ちがいい。

 

そして大詰めの「修行中」

己の中にある幼子の幽霊を切った逸話、にっかりと笑う女の霊を切った逸話と戦う青江。

ちょっとした早替えでどんどん着衣が無くなっていきどこまで脱ぐの!?とドキドキな我々。

シャツのボタン外してくのすっごくセクシーだったんですけど、私の座席からの画角的に背面になってて見れなかったので配信で舐めるように見たい所存。ごめん。でも刀剣男士にはやっぱり脱いでほしい。欲望に忠実なのである。

そんな修行も困難を極める。

にっかりと笑う女の霊がにっかり青江を苦しめる。本当に苦しそうで、段々と青江が青江では無くなっていくあの演技。現地で見ていて、まるで人じゃないみたいな演技するな…と思って鳥肌が止まらなかったんですけど、おそらくこの感覚が冒頭で紹介したTwitterで荒木さんが言っていた「主導権を役に握られる」なのだろうなと感じました。間違いなくこのシーンの事だと断言できます。

あの舞台上に2人役者がいるんじゃないかと錯覚してしまうくらい憑依され振り回される青江、荒木さんの姿。強烈に印象に残っていて、このシーンだけは生で観劇する事が出来たこと一生忘れられないと思います。本当に見ている側も貴重な体験をさせていただいた…改めて感謝。

 

そしていよいよクライマックスへ。

己の逸話と向き合い修行を乗り越えた青江。

幕に映像が流れ出し息を呑む審神者達。ざわざわざわ…と心の中のどよめきが聞こえてきた。えっ本当にアレになっちゃうの?!っていう興奮と一周回って畏怖が込み上げてくるあの感覚。

次の瞬間、そこには極めたにっかり青江の姿がありました。そのオーラは戦隊ヒーローのボスキャラの風格。

刀ミュはゆるく履修していたので最初気付かなかったのですが、どうやらミュで初めての極男士だったらしいですね。だからみんな息どころか心臓止まりそうな反応していたのかと納得。

極衣装はマント状になっている白い着物のひらみが印象的で、風に乗ればサラサラとなびき止まれば綺麗なドレープ状で流れる素敵な生地。2.5次元舞台の衣装さんって本当にすごい。

その極めた姿で歌う「刀剣乱舞」にっかり青江ソロ。青江の覚悟を感じる歌声。

そして審神者への感謝の気持ちを込めた「あなめでたや」幕にも桜吹雪が投影され、修行から帰ってきて生まれ変わって強くなった事を感じました。

歌全体を通して感想を述べるととにかく歌が上手い。声の伸びと響きがすごくて、高い音も無理なく伸びる。どこまでも響いて届く。音は絶対にズレないし口からCD音源が出てくる。

人間じゃなくてやっぱり神様なのかもしれない。

 

そして終幕。

あっという間だった。ぴったり1時間はやはり短い。

それでも不思議と満足感が心を占めていた。

すごいもの見させてもらったなあ…現地で見れて本当に良かったなあと時間が経ってからも感嘆した。

オペラグラス越しのにっかり青江の笑顔は、これからも心に残り続けていく事でしょう。